ジャンルの反復横跳び

宝塚歌劇その他、心惹かれたものについて

謎を追いかけ、向き合ってーミュージカル『憂国のモリアーティ』Op.5-最後の事件-感想

ミュージカル『憂国のモリアーティ』Op.5-最後の事件-の幕が降りましたね。おつかれさまでした、素晴らしい舞台をありがとうございました。 現地で観劇できたのはOp.4に続き2度目。メインジャンルをきっかけにシャーロック・ホームズにハマり、聖典を読んだ…

奇跡のような、ー星組『1789ーバスティーユの恋人たちー』感想

はじめに 好きな歌 好きなところ(箇条書き) 終わりに はじめに 星組さんの『1789-バスティーユの恋人たち-』、明日の代役公演を観に行けることになりました。観た後の自分の感情が想像できないので、今まで私が星組1789を観て感じたことを閉じ込めておく…

“しゃべるだけ”の青春と舞台の妙ー舞台『セトウツミ』感想

舞台『セトウツミ』、昨日と今日と連続で観てきました!!めちゃくちゃ楽しかった。川べりで喋るだけのはずの時間がキラキラ眩しく映るのは、有澤樟太郎さんの瀬戸と牧島輝さんの内海はじめ役者の皆様が本当に楽しそうだったからかなぁ。 厳選されたエピソー…

禺伝の七海さんへのありがとうを

禺伝の感想ブログを挙げようと思っていたのですがどうにも完成が見えないので、取り急ぎ七海ひろきさんと歌仙兼定への気持ちだけ書きます。 物語の始まり 特に印象的だった公演時のメモ 2/4 初日 2/10 夜公演 2/19 大千秋楽 七海ひろきさんとこれからのこと …

華やかに星を彩るひと―綺城ひか理さんお誕生日によせて

綺城ひか理さま、お誕生日おめでとうございます!!!!! お誕生日と公演期間が被るのってすごいですよね。浮かれています。『めぐり会いは再び next generation-真夜中の依頼人(ミッドナイト・ガールフレンド)-』『Gran Cantante!!』という作品も好き…

本当のことは誰にもわからない―花組『冬霞の巴里』感想散文

『冬霞の巴里』観劇してきました。あれこれ考えたくなる作品だったので、散文になりますが自分なりの感想を書き残しておきます。 時は19世紀末パリ、ベル・エポックと呼ばれる都市文化の華やかさとは裏腹に、汚職と貧困が蔓延り、一部の民衆の間には無政府主…

徒花、だとしても―舞台『刀剣乱舞』綺伝 いくさ世の徒花 感想

あだ-ばな【徒花】 ①咲いても実を結ばない花。むだ花。 ②はかなく散りゆく花。末とげられぬ恋などのたとえにも用いる。 ③季節はずれに咲く花。 ―新村出 編、『広辞苑 第七版』、岩波書店、2018年 科白劇 舞台『刀剣乱舞 /灯』綺伝 いくさ世の徒花 改変 いく…

最高だった AMUSE PRESENTS SUPER HANDSOME W LIVE ”HANDSOME” is not Just for men. 感想

『AMUSE PRESENTS SUPER HANDSOME W LIVE ”HANDSOME” is not Just for men.』、帰り道にいてもたってもいられずこれを書いています。私はただのヅカオタで、アミューズに詳しいわけではありません。でも、開催が決まったときのリリースを見て、コンセプトが…

誰もがジョンで、ロバートだ―舞台『ライフ・イン・ザ・シアター』感想

はじめに 勝村政信さん(ロバート)と高杉真宙くん(ジョン)の90分ノンストップ二人芝居を観てきました。 学校でも社会でも、誰もが後輩であり、先輩になった経験がある。その日々があったから今日の自分があるのだと、ふと思い起こされる作品です。 客席か…

「理想の綺城」さんを追いかけた―星組『ザ・ジェントル・ライアー~英国的、紳士と淑女のゲーム~』感想

せーの あかりさんが好き~~~!!! 『ザ・ジェントル・ライアー~英国的、紳士と淑女のゲーム~』、千秋楽おめでとうございました。全員で全日程、とはいかなかったけれど、それでもこの状況下で舞台の幕が上がり、夢の一時を過ごせたことは奇跡のようで…

君が変わった―『The View Upstairs-君が見た、あの日-』感想

はじめに 『The View Upstairs-君が見た、あの日-』を観劇してきました。自分もアップステアーズ・ラウンジにいるような気分で2時間15分を過ごし、やっぱり舞台っていいなと思いながら、でも同時に、まとまらない複雑な気持ちを抱えて帰路につきました。2/…

2021観劇まとめ

はじめに 2021年は昨年までと比べてすごく観劇回数が増えた年でした…ざっと3倍(え?)。いや~観ましたね。備忘録を兼ねて1月から順番に振り返っていきます。なお、足を運んだ舞台を中心に、配信で見たものやコンサート等々にもさらっと触れています。 1月…

美月悠さんご卒業によせて

私の初観劇は宙組のグスタフ三世。六代目トップスター凰稀かなめさんのご卒業公演でした。大千秋楽の前日昼公演、友人に連れられて観劇した日のことを今も覚えています。あれから8年、何も分からない頃に必死でお顔とお名前を一致させ、愛称を覚えたスターさ…

瑠風輝さん沼に転がり込んでいる話

タイトル及びタイムラインでお気づきの方もおられるかもしれませんが、この三連休を「セルフもえこちゃん連休」として過ごしているので渦中の心情を書き残しておきたいと思います。Twitterで急に瑠風さんのことばっかり言い出したなコイツ…と思っていたフォ…

『マノン』における綺城ひか理さんについて

自分で自分に出していた夏休みの宿題。『マノン』での綺城ひか理さんについて、ミゲルとフィナーレ幕開きそれぞれの感想を書きのこしておきます。KAATでの千秋楽からだいぶ日が空いてしまいましたが、よろしければお付き合いください。 (1) 綺城さんの演じた…

綺城ひか理さんの歌うキラキラのこと

綺城ひか理さんお誕生日おめでとうございます! の歌で好きなところを順番に語ります 綺城さんの歌が好き さいごに 綺城ひか理さんお誕生日おめでとうございます! 本日7月14日は、綺城ひか理さんのお誕生日です!めでたい!!そんなおめでたい今日は、綺城…

「生きる力」をありがとう―みっつのロミジュリ

ヴェローナで過ごした3ヶ月半が、ついに終わりをむかえた。「作品に狂う」という状態を初めて経験した、熱いうねりの只中で過ごした青春のような期間だった。今日は3つ/4パターンのロミジュリについてざっくりまとめていきます。 (1) ロミオとジュリエット(3…

客席の片隅で、舞台に恋した

"Lives in the theater”を聴いて泣きました。配信はいつでしょうか。GW最後の夜、一人でこの作品を噛み締められたことを幸運に思います。本当は、大阪公演のチケットを手にしていたのだけれど、遠征を控えて手放そうと思っていたところ全日程中止が決まって…

綺城ひか理さんベンヴォーリオが幸せでありますように

星組『ロミオとジュリエット』、東京公演がはじまりましたね。5/3までのB日程、5/23までのA日程ともに、どうか毎日無事に幕が上がりますようにと願います。大劇場でB日程を観劇できた時は、ぴーマキュと瀬央ティボが似た者同士に見えたことが私的ロミジュリ…

天華えまさんのマーキューシオが心に刺さって抜けない

あの、B日程しんどすぎません????っていうのがこのブログの総意なんですけども。皆さんのTwitterレポ見てたら無限に時間が溶けるしこのあたりで思ってること全部吐き出しておかないと私はまともに生活ができない気がしたので、備忘録です。3月20日15:30…

"美弥るりか"というジャンルに惹かれて―the Wonder 「MIYA COLLECTION」

美弥さまは私にとって、月のような人です。美しくて、輝いていて、様々な姿を見せてくれて、決して触れることはできない。でも、何度も見上げてしまう。時々ふいに、泣きたくなったりもする。 the Wonder「MIYA COLLECTION」、昨日の千秋楽公演を観劇してま…

涙したドラマのヒロイン

インディーズのデビューシングルから最新曲まで聴いてみようをはじめたので、その間に思うところを書きます。初恋の人でした。あの日、渋谷のサイネージ広告から流れてきた曲が他の曲だったら、きっと顔をあげていなかったでしょう。サビがあのフレーズでな…

船木結ちゃん卒業によせて

ふなちゃん、卒業おめでとう!!!! ふなちゃんこと、船木結ちゃんが、2020年12月9日をもって、アンジュルムおよびハロー!プロジェクトを卒業しました。私にとってふなちゃんは、人生で初めて推した、卒業を見送った、アイドルの女の子です。アンジュルム…

ゆけ、モダンガールズー花組『はいからさんが通る』感想

2020年10月17日。2月15日以来8か月ぶりに、東京宝塚劇場に足を運びました。少女マンガ『はいからさんが通る』が原作の、小柳奈穂子先生による花組公演です。公演が再開された7月の初日公演も、9月の宝塚大劇場千秋楽公演も、楽天TV様で配信を視聴していたの…

舞台『ゲルニカ』考

幕間。アナウンスに導かれるように立ち上がり、ホワイエに向かう。 パンフレットを買い、席に戻る。 文庫本より2回りほど大きい表紙を捲った。 遡ること2時間前。開演直前に滑り込んだ深紅の座席に沈みながら、久しぶりの生の舞台に胸を高鳴らせていた。ネッ…

おとな、チョコボールにハマる

1年ほど前、大切な友人がチョコボールいちご味を1箱くれました。「昨日、元気がなさそうだったから。」そんな、素敵すぎる気遣いの言葉と共に。箱のくちばしを開けるとそこには……人生初の、銀のエンゼルが。すぐに友人に報告しました。 今朝くれたチョコボー…

風を纏う

MOTHERHOUSE (以下、「マザーハウス」と表記) というブランドが大好きだ。www.mother-house.jp『途上国から世界に通用するブランドをつくる』という代表 山口さんの想いから生まれたこのブランドは、バングラディシュでカバンを、ネパールでストール、スリラ…

拝啓 七海ひろき様

2019年3月24日。花咲き乱れる、春。七海ひろきさん。七海さんが男役として生きる、最後の日の朝になりました。今、どんな気持ちでいらっしゃるでしょうか。まずは、七海さんが私のご贔屓になるまでをお話しさせてください。私が七海さんに出会ったのは、宙組…

非日常なふたりぐらし

「洗濯物が揺れてるの観るの好きなんだよね」そう友人は言った。私は彼女が床で寝るのを見ながらのんびり過ごすこの昼間が好きだと思った。一人暮らしは気楽だ。大学生活からだから慣れたもので、もはやだれかと暮らせるのか不安にさえなる。整理整頓が得意…

美しいものに魅せられてー小説『羊と鋼の森』感想

幼い頃にピアノを習っていた人はそれなりにいるのではないかと思う。あくまでも主観だが、ピアノは習い事の中で最もポピュラーである。私の両親は共にピアノを習っていて、子である私にも同様に習わせた。私はピアノを楽しいと思えず、五年ほどであまり上達…