ジャンルの反復横跳び

宝塚歌劇その他、心惹かれたものについて

"甘やかな痛み"についてー小説『ナラタージュ』感想

初めに 恋は、いつだって揺らぎを連れてくる。推しに対してなら、何の不安も抱かずにその人がくれる甘い台詞に心をときめかせることができるのに、自分が恋をするのはこんなにも難しい。本書の題名『ナラタージュ』は、「映画などで、主人公が回想の形で、過…

いつまでも、どんなときでも

他の何を置いても駆け付けたい、と思う友人がいる。明日はその友人にとって大切な日だから、ひっそりとエールを送りたいと思う。彼女と出会ったのは中学3年生の春。ほの暗い多目的室だった。細かい点は省略するが、彼女とは初対面の時から侃々諤々と議論をし…

小説が好きだ

「小説なんて、読んで意味あるの?」そう言われたことがある。大前提として小説は娯楽だと考えていたので、「意味があるかどうか」という問いが立てられるものなのかさえ、その時は疑問だった。哲学書を読むことが趣味なその人の、言外に込められた少しの侮…

たった一言で

今日、悲しい出来事がありました。内容を詳しく書くことは出来ないのですが、大好きなものを落として失くしてしまったんです。原因は私にあって、誰かや何かを責めることはできません。だから余計に、「ああ、自分ってホントばかだ、だめだ」と思ってしまい…